税金

どんな収益物件なら節税につながる?知っておきたい物件選びのポイント

2026年8月17日#税金#節税#減価償却
ポイント

・節税効果は、建物価格の割合や減価償却の仕組みによって変わります。
・中古物件は、築年数や建物構造によって減価償却期間が異なります。
・高利回り物件と節税効果は必ずしも比例しません。

節税効果は、建物価格の割合や築年数、建物構造、購入される方の所得状況など、さまざまな条件によって変わります。

また、不動産投資における節税は、税金を「払わなくて済む」という意味ではなく、税法上認められた経費を適切に計上することで課税所得を抑える仕組みです。

この記事では、節税につながりやすい物件の特徴と、物件選びで確認したいポイントについて解説します。


◇ 節税のポイントは「建物」にある

不動産投資の節税効果を考えるうえで、最も重要なキーワードが減価償却です。

国税庁では、建物は時間の経過とともに価値が減少する資産とされ、その価値の減少分を毎年「減価償却費」として必要経費に計上できます。

一方、土地は時間が経過しても価値が減少しない資産と考えられているため、減価償却の対象にはなりません。

つまり、同じ5,000万円の物件でも、

  • 土地4,000万円・建物1,000万円
  • 土地2,000万円・建物3,000万円

では、減価償却できる金額が大きく異なります。

そのため、節税という観点では、建物価格の割合も重要な判断材料になります。


◇ 築年数によって減価償却費は変わる

建物価格だけでなく、築年数も節税効果に大きく影響します。

中古物件の場合は、新築とは異なり、法定耐用年数や残存耐用年数をもとに減価償却費を計算します。

一般的には、一定の条件を満たす築古物件では、減価償却費を比較的短期間で計上できるケースがあり、その期間は不動産所得を圧縮しやすくなる可能性があります。

ただし、節税効果が高いからといって築古物件が必ず有利というわけではありません。

築年数が古い物件は、修繕費や設備更新費が増える可能性もあるため、収支全体で判断することが重要です。


◇ 建物構造によっても節税効果は異なる

建物の構造によって法定耐用年数が異なるため、減価償却の考え方も変わります。

建物構造 

法定耐用年数 

木造 

22年 

軽量鉄骨造 

19~27年(骨格材の厚さによる) 

重量鉄骨造 

34年 

RC造(鉄筋コンクリート造) 

47年 

例えば、木造アパートとRCマンションでは、同じ建物価格であっても減価償却費の計上方法が異なります。

そのため、「木造だから節税になる」「RCだから不利」と単純に判断するのではなく、築年数や建物価格、運用期間も含めて検討することが大切です。


◇ ケースで見る「節税につながりやすい物件」

例えば、次の2つの物件があるとします。

 

A物件 

B物件 

物件価格 

5,000万円 

5,000万円 

建物価格 

1,200万円 

3,000万円 

土地価格 

3,800万円 

2,000万円 

築年数 

築10年 

築25年 

B物件は建物価格の割合が高く、条件によっては減価償却費を多く計上できる可能性があります。

一方で、築年数が古いことから修繕費や空室リスクが高くなる可能性も考えられます。

このように、節税効果だけを見るのではなく、将来的な修繕費や資産価値まで含めて判断することが重要です。


◇ まとめ

不動産投資で節税につながるかどうかは、建物価格の割合や築年数、建物構造などによって大きく変わります。

一方で、節税効果が高い物件であっても、修繕費や空室リスク、資産価値などを考慮しなければ、長期的な収益につながるとは限りません。

物件選びでは、節税だけに目を向けるのではなく、「安定した収益を生み続けられるか」という視点を持ちながら、収益性・資産価値・税務面を総合的に判断することが、不動産投資を成功させるための重要なポイントです。